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北方領土問題:1945年2月11日・ヤルタ協定公式文書

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時系列整理

北方4島はわが国固有の領土

むしろ当サイト住人は、北方領土はおろか南樺太及び千島列島全域の領有権まで主張すべきだと考えています。

しかし、ソ連(現ロシア)やアメリカが絡んだ国際法上においてはそうはまいりません。

以下、北方領土問題に直接関する国内外の根拠(協定・国会答弁)を集めてみました。

どうぞ参考になさってください。

1945年2月11日・ヤルタ協定公式文書

The Kuril islands shall be handed over to the Soviet Union.
The Soviet claims are to be unquestionably fulfilled after Japan has been defeated.

出典:ヤルタ協定公式文書

千島列島はソ連に引き渡される。

これらのソ連の要求は日本敗北後に確実に履行される。

サンフランスシスコ講和条約 第2条(c)

Japan formally renounced all right, title, and claim to the Kurile (Kuril) Islands. However, a major diplomatic dispute persists regarding the geographic definition of these islands.

出典:サンフランスシスコ平和条約第2条(c)

日本は千島列島に対するすべての権利・権原、および請求権を正式に放棄した。

しかし、これらの島々の地理的定義をめぐっては、依然として大きな外交上の紛争が続いている。

昭和26年10月19日衆議院平和条約及び日米安全保障条約特別委員会より

184・高倉定助

過般のサンフランシスコの講和條約の第二條の(C)項によりますると、日本国は千島列島の主権の放棄を認められたのである。しかしその千島列島というものはきわめて漠然としておる。北緯二五・九度以南のいわゆる南西諸島の地域の條文におきましては、詳細に区分されておるのでありまするが、千島列島は大ざつぱではつきりしていないのであります。そこで講和條約の原文を検討する必要があります。條約の原文にはクリル・アイランド、いわゆるクリル群島と明記されておるように思いますが、このクリル・アイランドとは一体どこをさすのか、これを一応お聞きしたいと思います。

186・西村熊雄

條約にある千島列島の範囲については、北千島と南千島の両者を含むと考えております。しかし南千島と北千島は、歴史的に見てまつたくその立場が違うことは、すでに全権がサンフランシスコ会議の演説において明らかにされた通りでございます。あの見解を日本政府としてもまた今後とも堅持して行く方針であるということは、たびたびこの国会において総理から御答弁があつた通りであります。

187・高倉定助

その交換條約(明活八年の樺太・クリル交換條約)によりますと、第一條に、横太全島はロシヤ領土として、ラペルーズ海峡をもつて両国の境界とする。第二條には、クリル群島、すなわちウルツプ島から占守島に至る十八の島は日本領土に属す。カムチヤツカ地方、ラパツカ岬と占守島との聞なる海峡をもつて両国の境とする。以下省略しますが、こういうふうになつておる。この條約は全世界に認められた国際的の公文書でありますので、外務当局がこのクリル群島というものと、千島列島というものの翻訳をどういうふうに考えておられるか、もう少し詳しく御説明を願いたいと思います。

188・西村熊雄

平和條約は一九五一年九月に調印いたされたものであります。従つてこの條約にいう千島がいずれの地域をさすかという判定は、現在に立つて判定すべきだと考えます。従つて先刻申し上げましたように、この條約に千島とあるのは、北千島及び南千島を含む意味であると解釈しております。但上両地域について歴史的に全然違つた事態にあるという政府の考え方は将来もかえませんということを御答弁申し上げた次第であります。

189・高倉定助

どうも見解が違いますのでやむを得ないと思いますが、過般の講和会議においてダレス全権が、歯舞、色丹諸島は千島列島でない、従つてこれが帰属は、今日の場合国際司法裁判所に提訴する道が開かれておると演説されておるのであります。吉田全権はそのとき、千島列島に対してもう少しつつ込んだところの―歯舞と色丹は絶対に日本の領土であるとは言つておられますけれども、国際司法裁判所に提訴してやるというまでの強い御意思が発表されていなかつたようでありまするが、この問題に対しまして、ただいまあるいは今後も、どういうようなお考えを持つておられるかということについてお伺いします。

190・吉田茂

この問題は、日本政府と総司令部の間にしばしば文書往復を重ねて来ておるので、従つて米国政府としても日本政府の主張は明らかであると考えますから、サンフランシスコにおいてはあまりくどくど言わなかつたのであります。しかし問題の性質は、米国政府はよく了承しておると思ひます。従つてまたダレス氏の演説でも特にこの千島の両島について主張があつたものと思います今後どうするかは、しばらく事態の経過を見ておもむろに考えたいと思います。これは米国との関係もありますから、この関係を調節しながら処置をいたす考えでおります。

出典:第12回国会 衆議院 平和条約及び日米安全保障条約特別委員会 第4号 昭和26年10月19日(一部抜粋)

平成十八年二月十五日提出:千島列島の範囲に関する質問主意書

千島列島の範囲に関する質問主意書

一 昭和二十六年十月十九日の衆議院平和条約及び日米安全保障条約特別委員会において衆議院議員高倉定助君が平和条約に規定された「クリル・アイランド、いわゆるクリル群島」の範囲に関して質問したのに対し、吉田茂総理は「多分米国政府としては日本政府の主張を入れて、いわゆる千島列島なるものの範囲もきめておろうと思います」と答弁しているが、これは政府の立場を正確に反映したものか。

二 一の吉田茂総理の答弁に引き続き、西村熊雄外務省条約局長は「(サンフランシスコ平和)条約にある千島列島の範囲については、北千島と南千島の両者を含むと考えております。しかし南千島と北千島は、歴史的に見てまったくその立場が違うことは、すでに全権がサンフランシスコ会議の演説において明らかにされた通りでございます。(中略)なお歯舞と色丹島が千島に含まれないことは、アメリカ外務当局も明言されました」と答弁したが、この答弁は政府がこの時点においては国後島、択捉島がサンフランシスコ平和条約で放棄された千島列島に含まれるものと認識していたと解してよいか。

三 二の西村熊雄外務省条約局長の答弁は現時点での政府の立場を正確に反映しているか。反映していないとするならば、政府はどの時点で方針を転換したか。

出典:衆議院平成十八年二月十五日提出質問第七三号千島列島の範囲に関する質問主意書(抜粋)

提出者  鈴木宗男

衆議院議員鈴木宗男君提出千島列島の範囲に関する質問に対する答弁書

衆議院議員鈴木宗男君提出千島列島の範囲に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号。以下「サンフランシスコ平和条約」という。)にいう千島列島とは、我が国がロシアとの間に結んだ千八百五十五年の日魯通好条約及び千八百七十五年の樺太・千島交換条約からも明らかなように、ウルップ島以北の島々を指すものであり、択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島は含まれていない。国後、択捉の両島につき「南千島」ないし「千島南部」と言及した例が見られることと、千島列島の範囲との関係について述べれば、例えば、昭和三十一年二月十一日の政府統一見解において、これらの両島が、樺太・千島交換条約に基づく交換の対象たる千島として取り扱われなかったこと、及びサンフランシスコ平和条約にいう千島列島に含まれないことを確認している。

出典:衆議院答弁本文情報 平成十八年二月二十四日受領答弁第七三号(抜粋)

雑感

タヌキ
タヌキ

択捉国後だけじゃないんだって!

ヤルタ協定公式文書では「The Kuril islands shall be handed over to the Soviet Union.」(千島列島はソ連に引き渡される。)

サ講和条約第2条(c)では「Japan formally renounced all right, title, and claim to the Kurile (Kuril) Islands.」(日本は千島列島に対するすべての権利・権原、および請求権を正式に放棄した。)と謳われている訳だから、少なくともサ講和条約に調印した吉田政権は、千島列島の範囲(定義)について国際社会に確認させておかねばならなかったんだよ。

嫡男:スラ
嫡男:スラ

それを怠り、「米国政府としても日本政府の(領土)主張は明らかである」とか「米ダレスの(日本の立場を理解する)演説があった」などを根拠に、結局は諸外国むけに提訴・成文化しなかったわけだよね?

だったら国際的には、日本の主張(4島すべてが日本固有の領土)は水掛け論になっちゃうんじゃない?

タヌキ
タヌキ

そそ。

ヤルタ協定・サ講和条約・吉田内閣答弁内容を紐解くと、「4島すべての日本帰属」はたしかに無理がある。

むしろ吉田売国内閣は、そうなる事・・・・・をアメリカと協議(合意)したうえで立ち回っていた節さえあるもんな~

悪いネズミ
悪いネズミ

高倉定助さんの質問(なぜ国際司法裁判所に提訴しなかったの?)に対し、吉田茂は(アメリカとしっかり協議してたので)「サンフランシスコにおいてはあまりくどくど言わなかつたのであります」って暴露しちゃってるくらいだからね~

タヌキ
タヌキ

日ソを敵対させる事で日本占領(独立阻止)を円滑に導く

おれは、「吉田政権はアメリカと握っていた」と思ってるんだけどな。

妻

だけど、平成十八年に鈴木宗男議員から提出された質問に対し、当時の小泉内閣は「(サ講和条約には)択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島は含まれていない。」って力説してるみたいね?

タヌキ
タヌキ

時の政権が国民向けパフォーマンスとして勇ましい事を言うのは「よくある事」

しかしそれはあくまでも国内向け詐術であって、国際的解釈は「ヤルタ協定」「サ講和条約」規定内容でしか判断されないわけよ。

妻

だったら、4島返還は永遠に無理って事?

タヌキ
タヌキ

そうでもないぜ。

ソ連(現ロシア)はそもそもサ講和条約に調印していないわけだから、日本側は、ヤルタ協定内容にもそれを踏み台としたサ講和条約内容にも(対ロシアについては)縛られない訳。

さらにいえば、千島列島全域がソ連(現ロシア)領である根拠もなくなるわけだから、せいぜいロシアが主張できる領土はウルップ島以北のみ(その他は係争地)。

それに引き換え日本側の4島主張は十分に根拠(1855年2月7日日魯通好条約・1875年5月7日樺太・千島交換条約)がある。

今後、2国間で和平協議が進めば2島はおろか4島返還だって実現できるはずさ。

妻

ホッ。

それを聞いて一安心だわ♥

以上、

【要点整理】

  • ヤルタ協定・サ講和条約では、日本は千島列島の主権を放棄したと解釈されている
  • 吉田売国政権は千島列島の定義を(わざと)あいまいにしたまま領土保全を怠っていた
  • 吉田売国政権は占領体制(アメリカ)に協力し日ソ離間策を受け入れていた可能性が高い
  • 北方領土に関して日本の歴代政権は、国内向けと諸外国向けに説明(認識)を使い分けている
  • 安倍元首相とプーチン露大統領は戦後支配体制を理解しつつ、両国の和平実現(領土問題解決)を模索していた
  • 今後の日ロの外交努力しだいで2島はおろか4島返還も十分可能性がある
  • しかし、今尚アメリカは日ロ両国の接近(日ロ友好・領土問題解決)を妨害し続けている
  • かつての安倍政権はそれに抗い、今の高市政権はそれに積極協力している

「北方4島はわが国固有の領土」

これをロシア・アメリカや諸外国に認めさせるためにも、日本(人)は独立国(民)たらねばなりません。

おしまい。

注:かつての中川親子もそうですが、鈴木宗男議員についても(世間が思っている以上に)日ロ友好に尽力してくれています。我が国がロシアと敵対して得られる国益はほとんどありません。お間違えの無いように。