壊滅的な地方交通、全ての元凶は国有財産の民営化
動画6分35秒あたりに出てくる元国鉄職員さんの言葉をご視聴してみて下さい。鉄道民営化によって失ってしまった本当の『国富』が語られています。
「4000人いた街は賑やかだった・・」
「(国鉄職員の)家族を含めると100人は国鉄関係の人が住んでいた・・」
これって、民営化が過疎化の主原因だったって言ってるようなもんじゃん。
タヌさんがインフラの民営化に大反対なの・・わかるわ~~
国は地方を切り捨てる気満々です
赤字路線の存廃論議、JR四国社長「25年度までに開始」
JR四国の西牧世博社長は25日、収支が極端に悪化している赤字路線の存廃について、「2025年度までに議論を始めたい」との考えを示した。
JR四国は、経営改善を求める国の行政指導に基づき策定した「5カ年推進計画」最終年度の25年度に結果を検証し、今後のあり方を自治体と協議するよう求められている。
西牧社長は自治体との協議の中身について、「当然、各線区の利用実態を把握して個別の路線についてどうするか、という議論が出る」と説明し、「まずはバス転換した場合の収支などの情報を開示することから始めたい」と述べた。協議体についても、現在、「四国における鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会Ⅱ」の県別会議があるが、今後検討するとした。
開始時期については、「コロナ禍の影響によっては計画の達成具合も変わってくる。議論を先取りする必要があるかもしれない」とも述べた。
国土交通省の有識者会議は7月、輸送密度1千人未満などの条件を満たせば、存続やバスへの転換などに向けた鉄道会社と自治体の協議を促すとする提言をまとめている。(福家司)
朝日新聞digital(2022/10/26)
新聞記事の太文字を直訳すれば、↓のように換言できるのではないでしょうか?
地域の交通手段を失う側の地方自治体は「ごねる」。だったら輸送密度1千人未満などの条件をつけて廃線に向けた自治体との協議を促してやる。
あざ~~~す。
これで怖い怖い投資家さん達に顔向けができます。
「赤字路線は早急に廃止しろって」うるさいんですよ・・国が後押ししてくれて助かります♥
ええ~!!
うちも縮小・廃線計画に入っているの??聞いてないよ~~(汗)
みなさん。
これは鉄道だけに限った話ではないんですよ。
国の借金の嘘を見破らない限り、私たちの暮らしを支える社会基盤の分野にまで↓これらが押し寄せてくるのです。
- 国富の切り売り
- 統廃合の末の縮小・廃止
- サービス・維持管理の劣化
- 人員整理・賃金低下(派遣・契約参入)
- 利用料金の高騰
インフラの民営化って・・害悪ばかりでしょ!
ブルートレインとともに失った国富
昔々、国会で国鉄の民営化が推進された折、政権与党は「民営化後もブルートレインは無くなりません」と嘯いていたそうですが、民営化から約35年が過ぎた現在、「長距離列車」と呼べるものは「サンライズ瀬戸・出雲」のみとなっているのが現状だそうです。
この悲惨な現状について、(興味本位もあり)鉄道に関しての博識をお持ちの方々のブログやサイト、新聞記事等を読み漁ってみたのですが・・残念ながらどれもこれもが正鵠を得る回答には辿り着けてはいないようでした。
ブルートレイン廃止理由として多かったのが↓こちらとなります。
- 遅い・時代にそぐわない(新幹線網の整備・高速道路網の整備等)
- 赤字運営(利用者減・維持管理費)
- 技術の衰退(技術メンテ部門の人員削減)
確かに一々を紐解けばごもっとも、ブルートレインが淘汰されてしまった理由としても、わからなくはないと思えてしまいます。
しかし、そもそも「国鉄を民営化していなければ?」「国の借金が嘘なんだから民営化する必要が無かったよね?」と、問題の起点を民営化まで遡れば、国鉄が本来担っていた国富の正体や、失った様々な恩恵についても冷静に振り返る事が出来るようになるはずなのです。
今回、このあたりの説明は↓記事に委ねますが、残念ながら政治や鉄道の専門家は、ブルートレインに代表された「日本全国が一つの路線で結ばれる利益」「日本全国が一つの鉄道会社(国鉄)で結ばれる利益」を、正確には見積もれてはいないように感じました。
大丈夫なのかな~?
最近の日本人がちょっと心配(汗)
日ごろ”侍”とか言って盛り上がってるはずなんだけど、いつの間にか小銭を気にする”商売人”ばかりになっちゃってるみたい。
もっとこう、
大それた野心を抱こうよ!
天下国家を語ろうよ♥
国家は繋がってこそ”国益”を発揮します
♪せ~んろはつづく~よ、ど~こま~で~も~・・
この歌に込められた意味は伊達ではありません。
国家がくまなく繋がっているからこそ国家なのです。
国家がくまなく繋がっているからこそ最大の国力(国益)を発揮できるのです。
国家がくまなく繋がっているからこそ国民統合の精神が誰の目にも可視化されるのです。
ちょっとタヌさん!
国家国民を繋げる役割は鉄道の他にもいっぱいあるんじゃない?
今は車社会だから国道・高速道路網が全国を網羅しているよね!
それに通信技術の発達もそうだし、船舶・航空機もあるっちゃあるよね?
答えは安定物流・エネルギー問題!
- 大量の物資(乗客)を
- 地域社会に
- 予定通りに
- 低エネルギーで
- 低コストで届けられる手段は?
鉄道はそのすべてを兼ね備えた万能物流手段だったんだよ。(他じゃこのすべてを網羅できないだろ?)
国鉄民営化以降、なぜか物流の主役がトラックになった事で得したのは自動車産業とエネルギーメジャーな!
つまり、今CO2排出削減とかカーボンニュートラルとか言ってる連中が、何十年も前に最もエコだった鉄道を破壊してたんだよ。
ここまで理解すると、いろいろ犯人が分かってくるよな?
注:鉄道の輸送単位運行エネルギー消費量を1とした場合、自動車は8倍、航空機は7~8倍、トラック6倍、船舶1.2倍。
ゲゲゲ・・スゲ~たくらみが民営化の裏側にあったんだ~
(確かにエコを語れば鉄道って一番見直されていいはずだよね?)
地域の産業を底支えし、過疎化防止にも貢献し、何よりも災害多き日本列島を「人体に流れる大動脈」の様に繋いでくれていた鉄道網を分割民営化する意味が理解できません。
海外の投資家におもねる様に赤字理由の廃線を乱発すれば、緊急時・災害時にも地域復興は遅れ、過疎化はさらに加速し、日本人が去った後の土地を安値で外国人が買い漁り、住み着くようになり、やがては国家安全保障を脅かす「脅威」ともなりかねませんね。
ブルートレインを運行し続ける事で養っていた技術やメンテにしたってそうです。
一旦失った経済循環やノウハウは、一朝一夕で回復できるわけはありませんし、やがてそれらの蓄積が膨らみ、目先の銭勘定では相殺し得ぬ大損失となって、私たち国民一人一人に降りかかってくるやもしれません。
無論、いまさら民営化そのものを瞬時に見直す事は不可能ですが、得た利益と失った国富を冷静に相殺することはいつだって可能なはずです。
「電気・発電・道路・空港・港湾・水・通信・役所・・」ありとあらゆる分野に押し寄せる民営化という売国政策を押し返すためにも、国鉄に代表される「実験結果の揃った民営化」についてはしっかりと精査していきたいところです。
おしまい。
おまけ:童謡から国家の基本を学びましょう!
♪リ~ズムにあわせ~て~ぼ~く~た~ち~も~、た~のしいたびの~うた~、う~たおうよ~
訳(藪タヌ異聞録):みんなが暮らしている街を通り、遥々あの列車は僕の街にやってきたんだ。だったら僕たちも(列車に負けない様に)互いの努力を褒め称え、協力し合いながら、いつまでも仲良く暮らしていこうよ。
ありがとうを口にする勇気も、他人の努力をねぎらう言葉も忘れてしまうような日本人が多数派となる前に・・私たちは少しだけ童心に帰り、アメリカ民謡の精神に学び直してみるのもいいのかもしれませんね。
ブルートレインや長距離列車を運行していた技術者が辛うじて残っている、今なら、もしかしたら間に合うのかも!
政治は国家も国民も見捨てています、だからこそ国民が国家を死守しなくちゃね!
鉄道の有益性を見直し、その他分野にまだまだたくさん残っている国富や国益をしっかり守り抜き、仲のいい国民性を(国民の努力によって)ず~っと維持していこうね♥