この記事は2部構成の後編です。
前編をまだお読みでない方は『前編:ベルマーク・表の顔と裏の顔』⇇こちらからどうぞ。
ベルマーク運動は絶対参加?
ベルマークってPTA主催じゃなかったんですね・・でも、PTAに入るとやらされるし、やっぱりやらなきゃいけない伝統的活動なんでしょ?
え?全然誤解していますよ!
PTAがある学校組織でもそれぞれベルマーク運動に取り組んでいる学校と、そうでない学校がしっかり存在していますよ♡
PTAに入会しない事を決断できない保護者さんでも、「ベルマーク運動はやりたくない」ってしっかり宣言してもいいんです!(ただしご入会中のPTA組織がその意見を採用してくれるかは別問題ですけど・・大汗)
実は最近のベルマーク運動・・最盛期と比較すると『参加組織数』・『集められる点数』、ともに減少傾向にあるみたいですよ!(当然ですね)
多くの学校組織のPTA行事の中に組み込まれているのは事実ですが、ベルマーク運動は絶対参加が義務付けられたような強制イベントではありません!
心ならずもPTAに入会し、ベルマーク運動をやらされそうな方・・既にやらされている方・・
『ベルマーク運動は絶対参加ではない』覚えておいてくださいネ。
ベルマーク運動の推移
1960年のベルマーク運動の開始以来、参加校はうなぎのぼりに増加し1990年代には最盛期を迎えますがその後は随分と下火となっているようです。
2019年度版:ベルマーク運動参加校の割合
現在ではベルマーク運動に参加している校数がさらに減少しているかもしれませんが、2019年度のベルマーク運動参加校数とその割合を見ていきましょう。
このようにベルマーク運動参加率が高いと目されている小学校においても、実際は約28%ほどの学校組織が運動参加を見送っているのが現状のようです。
ところでタヌさん、
ベルマーク運動参加率については、地域差や秘密の事情があったりするのかな~?
そりゃ~”組合”が強い地域だったり、”PTA組織”率が高い地域では「保護者のタダ働きが原資」となるベルマーク運動の維持は歓迎(推奨)されているんじゃないのかね~
雑談:ベルマーク運動の今後を占う
『前編』でも見てきたようにベルマーク運動は各学校のPTA組織と密接な協力関係を維持し、PTA組織と同様に『本音と建て前』・『表の顔と裏の顔』がある事をお伝えしてきました。また、同組織の生みの親であり実質の運営主体には『朝日新聞社』が存在している事も念頭に置いておかねばなりません。
父ちゃん!
6年後の・・俺が中学入学までにはPTAもベルマークも無くなっているのかな~?
さ~な~
PTAはなかなかに手ごわい抵抗を見せるだろうけど、ベルマーク運動に関しては開始以来いつの時代でも『PTA不人気行事』にあげられているから・・
PTAに入会した保護者さん方の『生の声』が今後より大きくなれば、PTA組織としても自己の組織維持のためにベルマークとの決別を模索してくるんじゃないのかな??
うちの学校はクラスに一人ベルマーク委員を決めていて、その人を中心に集めているみたい♡
ベルマーク袋が教室の後ろに置かれてるんだよ。
はさみでチョキチョキしたりして楽しそうだし、多く集めたクラスはほめられたりしてるよ!
でも・・わたしのうちはベルマーク持っていったことないんだけどね。
ベルマーク集めて持って行っちゃったら『PTAに入会している保護者さん』の負担を増やすことになっちゃうでしょ!
わかってる家庭は無用な仕事を増やさないように努力するものよ♡
ベルマーク運動が開始された1960年代とはうって変わって、2020年代は社会環境も、景気の動向も、各家庭の事情も随分様変わりしてきています。
- 進む少子化
- 共働き前提の子育て
- 日本社会全体の景気の低迷
- 離婚(シングル家庭)率の上昇
- 疑問視されるPTA組織・PTA行事
- 明るみになるベルマーク運動の内情
このように社会環境の移り変わりを見ていくと、義務教育機関に児童・生徒を送り出さなければならない保護者側の視点に立てば、日々の生活の維持だけでも手いっぱいで、義務教育中にかかる如何なる金銭負担も労働負担も「出来る限り軽減してもらいたい」と思っているのが”本音”なのではないでしょうか?
じゃ~PTA組織やベルマーク運動側が保護者側の置かれた状況変化を無視して、今後も旧態依然の組織維持に終始していったとしたら・・ゴクリ
それやっちゃったら・・
自らで”組織の終焉”を迎えようと突き進んでいる事にも繋がるだろうな~
任意団体でありながら会員に労務と金銭負担を当たり前のように求める『PTA組織』
その『PTA組織』に属した保護者の無償労働が前提で支えられる『ベルマーク運動』
今後は義務教育にまつわる”あれやこれやの是非”が、今以上に問われてくることでしょう。
『PTA組織』も『ベルマーク運動』も
”廃止一択”・・小声・・
義務教育現場での互助・ボランティアの在り方、問題点
ここからはベルマーク運動を含む義務教育現場での互助・ボランティアの在り方、問題点などを探っていきましょう!
国・自治体側の憲法違反の可能性
こちらはベルマーク運動のみに限った話ではないですが、ある意味戦後教育界おいて一貫して見逃されてきた大問題。
義務教育の実践義務を負うはずの国家の不作為についてです。
我が国の義務教育については憲法にこのように謳われているのをみなさんは御存知でしょうか?
義務教育の根拠:【憲法第26条2項】
すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、これを無償とする。
憲法26条2項
これってよく読んだら小学校や中学校といった『義務教育』は国が責任をもって無償にするって宣言しているよね?
だからなんだよ~
戦後すぐの混乱期ならいざ知らず、PTAにしてもベルマークにしても、たとえ名目は互助・ボランティアを謳ってたとしても、それらの協力・金銭労務負担に甘え続ける国の側は、歴然と憲法違反を繰り返しちゃってるって事になるんだよな~
互助・ボランティアが(PTA)会員側に十分告知されていない可能性
PTAについての問題点はここを参考にしてください⏎
保護者の中にはPTAが任意団体である事、さらに入退会がいつでも自由に決めることが出来るという事さえ知らない・知らされていない方々がいまだに多くいらっしゃるらしいのです。
それについては情報化社会において『情報』そのものをとりにいかなかった保護者側にも幾ばくかの責任はあるのでしょうが、PTA組織が歴史的に自らの組織の実態を積極的に広報してこなかった事の弊害がある事も、同時に指摘しておかねばなりません。
そのことは当然ですが、PTA組織の行事に(ほぼ自動的に)組み込まれたベルマーク運動についても換言できることで、”PTA組織への誤解”はそのままスライドする形で”ベルマーク運動への誤解”を誘発し・・
え?
ベルマーク運動って日本中で取り組まれている絶対参加の学校行事なんじゃないの?
このような、誤解をもとに半強制的に参加させられてしまっている保護者各位への配慮が、なされてこなければならないはずです。
でも~
正直、国・自治体・各学校組織としては今まで通り責任を伴わない”任意団体(PTA)の自主的なボランティアを受け入れているだけ”にしておきたいだろうし・・
PTA組織としても保護者に任意団体であることが知れ渡ってしまったら「組織率の低下につながる」可能性が高まるから・・積極的な告知なんかしないんじゃないのかな~
ま、戦後GHQがつくった組織・PTAと、
我が国を捏造してまで歪めようと画策した実績を持つ新聞社(朝日)が発端になった組織・ベルマーク財団だから・・
似たような経緯で生まれた2つの組織が、今後保護者の意見を取り入れて劇的な変化を遂げる事なんて考えられないだろうな~(棒)
無償の現場保護者の傍らで、巨額の資金が財団に入っていた
これまでにも述べてきたように、ベルマーク運動を実質的に支えてきた保護者各位は無償の労働力を惜しみなく提供してきた一方で、ベルマーク財団にはこの間、想像をはるかに超える資金が流れ込んでいた事についても・・やはり言及しなければならないでしょう。
ベルマーク財団に入る資金を算出する『計算式』については前項で述べていますので割愛しますが・・
2012年までに延べ約250億点のベルマークが集まったとされていますので、企業から提供される「市場調査費」がベルマーク1点につき1.25円(0.25の消費税分を除く)としてザックリ計算すると・・
ベルマーク財団には運営費として約62.5億円が入った事になります。
これを1961年からの単純年数で割ったとしても、ベルマーク財団には年間で約1.2億円、またより詳しく年度ごとに捉えた場合でも・・1985~96年度にかけては年平均2億円、年平均4億点が集まる直近の年代でも約1億円の運営費がベルマーク財団に入った事になりますね。
え、案外少ないんじゃないの??
全国から集められるベルマークの集計作業だったり、事務的手続きやなんかで大変そう・・むしろその程度の運営費なら十分許容範囲なんじゃないの?
中にはそう捉える(お優しい)保護者が居てもいいと思うぜ!
ただ・・俺がみなさんに伝えたかったことは、そもそものベルマーク運動の始まりが保護者側からではなく”朝日新聞社側が発端となっている点”、そして一度たりとも”保護者側が金銭を手に入れた事がない点”を考慮に入れた場合、その評価はがらりと変わってしまうんじゃないかってところなんだよな~
ポイントはここ!
みなさんもご一緒に振り返ってみてください。
ベルマーク運動開始以来、そもそもの言い出しっぺ『朝日新聞社』さんは何らかの手出しをやられたのでしょうか?
①例えば朝日新聞社による『無償の労働力提供』
②例えば朝日新聞社による『多額の寄付金』
誰かこのような朝日新聞社の実績をご存知の方はいらっしゃいますでしょうか?
いや~タヌキの調べ方が悪いだけで、朝日の労働力提供や寄付金を見つけられなかった可能性もありますので何とも言えませんが・・
しかし逆にですけど、ベルマーク財団の理事の名前などにはPTAや朝日新聞社のOBの名前を見つけ出すことが簡単に出来たんです・・キャ~
きっと性格が悪いタヌキの偏見と勘違いがそうさせたのでしょうね~
いや~面目ない(てへ)
現場を支える多くの保護者側は完全無償の労働力の提供・・
発案者側の朝日新聞社(ベルマーク財団)には”億”を超える運営金が充てられる・・
いや!
そこは朝日新聞を定年退社した社員や、元PTA全国役員なんかがボランティアで事務員引き受ければいいじゃない♡
事務所費だって朝日新聞社の所有する不動産物件を間借りさせてもらったり、家賃の提供を受ければ済むでしょ!
学校現場の保護者さんたちが完全ボランティアなんだから・・発案者がその精神を最も大切にしなきゃならないんじゃないのかな~~??ゲラゲラゲラゲラ
ベルマーク運動:互助・ボランティアの理想と現実
ベルマーク運動誕生の1960年よりおよそ60年・・
2020年代に至るまでの間、それぞれの各家庭・学校組織・児童・生徒はもとより、煩わしい手作業のほぼすべてを無償で担わされた全国の保護者各位がどれほど多くいらっしゃったことでしょう。
いつの時代でも、どのような環境においても、何かの理想論を唱えるのは案外身勝手なものです。
「学校の為に・・」
「児童・生徒の為に・・」
このような掛け声も、その当事者である保護者各位の側から自然発生的に出てきたのなら理解することだってできるでしょう。
しかしPTAもベルマークもそれぞれ出所は、教育現場とはおよそ無関係の『GHQ』であり『朝日新聞社』であったりするわけなんです。
ならばと、それぞれの組織内に掲げられた”理想論”を現実化するために、発案者側である『PTAとGHQ』『ベルマークと朝日新聞社』側が率先して行動・あるいは資金援助したのかと眺めてみると「あら不思議」・・
一方的に掲げられた理想論を具現化するため、実際に汗を流し物心両面で支えるのは・・なぜか義務教育の受ける権利を有している児童・生徒の保護者さんたちの側なんですよね~
確かに矛盾しているように感じてしまいます。
まとめ
はい、というわけで『ベルマーク運動』について前後編の2記事にわけてご紹介してまいりました。
だよね~~、僕の感じていた通りのベルマークだったよ!マジ参考になったよ
え、それホント!?
ベルマークの生みの親が朝日新聞??初耳なんだけど・・
何とかしたいと思っていたんです!
ベルマーク不人気なんですよね~
は?まったく信用できないんですけど~
どの様な感想を持たれたとしても結構な事です・・
当記事が現在の義務教育機関に児童・生徒を送り出す保護者様の・・
”気付きのきっかけ”
”悩みの解決”など、
ほんの少しでもお役に立てたとしたらタヌはとっても嬉しいです・・ペコリ
という事で、ベルマーク運動に対する最終結論
<<PTAに入会しない=ベルマーク運動に参加しなくてOK>>
今現在PTA組織に不満があり、かつベルマーク運動に対しても懐疑的な気持ちをお持ちの方はPTAに入会しないが正解なんです!
運悪くPTAに入会済みの方には簡単なPTA退会方法を伝授♡⏎
もちろんこれからもPTAやベルマーク運動に積極的に参加していきたい方は・・ま、頑張ってね!
WIKIに載ってた、どこかの元校長の”言葉”へのツッコミ
それでは、最後にベルマーク運動を総括するにふさわしい”言葉”へのツッコミをもって締めくくりにさせていただこうと思います。
これからもみなさんの周辺を騒がせることになるかのしれない『ベルマーク運動』について、新たな発見があり次第「記事」にしていこうと思っております。
是非またどこかの記事にてお会いしましょう。
おしまい。
「体を動かさず、お金だけを出してすべてを解決するのでは、ひとに奉仕する心や自分で努力することの大切さはわからない。ベルマーク運動は本当に小さな努力だけど、皆で力を合わせれば大きなものになることを教えてくれるところが素晴らしい」
ベルマーク運動WIKI
退職した元教職員が無償でベルマーク運動やPTA活動に参加すればいいじゃん!
共働きと子育てでどうしても抜けられない保護者に成り代わってピンチヒッターで活動して見せるんですよ♡
きっとすげ~感謝されると思うぜ♥
この校長・・体を動かすわけでもなく、まして金も出さない、出すのはもっぱら口先だけ・・
これじゃ~あなたに触れた児童・生徒の誰もが、あなたの意見に賛同したり、人生の大先輩として、あなたの示す生き様を真似ていこうとは思わないでしょうね~。
我が子らがこのような学校長の居る義務教育機関に通っていない事に胸をなでおろしつつ、平均的なその他の教職員らが、彼のような思考に同調的でないことを祈りつつ・・
保護者側の無償の労務負担が前提で維持されている『ベルマーク運動』に対し・・このような言葉が義務教育機関の中枢を預かった「学校長」から出てきている事に・・
”ベルマーク運動にまつわる闇の深さ”を垣間見る次第です。
余談
「他に向かいて道を語るなら、まず己が範となりて道を示すべし」
みなさんもそう思いませんか?